about
講義の概要
大学院科目「会計学研究」は,管理会計と財務会計のパートから構成される大学院初年次における会計研究の科目であり,
会計を専攻し,会計の教員を指導教員として選択しようとする学生が受講することを想定している。
次年度から始まる研究指導に備えて,先行研究の批判的検討や研究方法についての解説を行う。
淺田教授が前半の管理会計パートを担当し,松浦が後半の財務会計パートを担当する。
財務会計パートは,教員による講義形式で授業を行い,財務会計研究の主要領域であると考えられる「制度解釈」「実証研究・実験研究」「分析的研究」の3領域の紹介を行う。
本講義内で簡単な数学(具体的いには,微分)と統計学(具体的には,平均,分散,共分散,回帰分析)を用いるため,
事前に予習・復習しておくことが望まれる。
Text and Study Guide
テキスト
財務会計パートではテキストは用いず,資料を配布する。資料の元ネタとなった書籍・論文は随時講義内で紹介する。
参考書
藤本隆宏他 (2005)『リサーチ・マインド 経営学研究法』有斐閣は,経営学研究における研究方法論を解説しているコンパクトな良書です。
スコット (2006)『財務会計の理論と実証』中央経済社は,北米における財務会計研究を包括的にまとめた優れたテキストです。
天谷研一 (2011)『図解で学ぶゲーム理論入門』日本能率協会マネジメントセンターは,ゲーム理論の優れた入門書です。このテキストを用いて,次の分析的会計研究の理解に必要な「混合戦略におけるナッシュ均衡」の概念まで学習します。
太田康広編 (2010)『分析的会計研究 -企業会計のモデル分析-』中央経済社は,数理的手法を用いて企業会計を分析した論文集で,奥田論文「会計不正のゲーム分析」を授業で取り扱います。